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久美浜産黒豆茶ができるまで
濃厚な味わいの”新丹波黒”
黒豆の代表的な品種として、兵庫県篠山市で生まれた「丹波黒」と、北海道の「中生光黒」があります。 「丹波黒」は、兵庫県農事試験場が、古くから丹波地方で栽培されていた黒大豆の在来種(波部黒)を取り寄せ、明石本場と但馬分場で品種特性の把握の比較試験を行い、昭和16年に「丹波黒」と命名し、奨励品種(波部黒)丹波黒とされました。そして昭和56年に、京都府農業総合研究所が京都府産の丹波黒から優良種子を選抜し,「新丹波黒」と命名されました。
ちきりやの久美浜産黒豆茶は、この「新丹波黒」を使用しています。この品種は、大粒でシワがなく、煮炊きしても型崩れせず、味が濃いのが特長です。
黒豆づくりのこだわり ~環境にやさしい農業~
ちきりやの黒豆茶は、原料からこだわり、毎年直接買い付けています。 黒大豆の生産はほとんどが手作業で、栽培期間は5月(種子の準備)~11月(収穫)と長く、収穫後も出荷まで、乾燥、脱穀、選別などの作業が続きます。そのため、黒豆は「苦労豆」とも呼ばれたそうです。
川上営農組合 組合長 野村様 自園にて
①栽培
時期がくれば畑に入り、苗が倒れないように支え棒などを添え、雨・風に耐えられるようにします。
また土を盛り上げて、しっかりとした土壌を作り、集中豪雨などにより豆がつからないようにもしています。添え木は手間がかかるので、農家によってしないところもあります。 2004年の10月に来た台風23号では、多くの農家が水に浸かりましたが、野村さんのところは、場所的に少し高台の所にあり、この添え木などのおかげで被害を抑えられました。
電柱のように立っているものは、イノシシや鹿よけで、9000Vの電流を8月位~12月頃まで流しています。
またこのような容器を仕掛け(フェロモントラップといいます)、ヨトウ虫という畑に悪さをする虫のオスをおびきいれています。 こうして、おいしい黒豆を作るために、環境にやさしい農業を目指して行なっています。
②収穫
枝豆も黒豆も、もとは大豆の種類で、どちらも未成熟な大豆を収穫したものです。つまり、黒豆になる前の青く若い枝豆が、黒枝豆となります。黒枝豆は、特有の深い甘味とコクがあります。ひとつのサヤに2粒~3粒しかついてなく、取れる時期も短いため大変貴重です。何事もなければ、12月初旬には収穫します。
③乾燥(天日干し)
収穫した黒豆は、枝や鞘をつけたまま、自然の風にあて内から外からと乾燥させます。天日干しすることにより豆の香りが濃厚で深い味わいの黒豆になります。黒豆を煮る前に、豆を水につけて吸水させるのですが、その時に、天日干し以外の方法で乾燥させると、どうしても皮が破れやすくなってしまいます。
天日干しは非常に手間がかかり効率が悪いですが、太陽の恵みで香り良く栄養価も高い黒豆に仕上がります。
④脱穀・選別
乾燥後は、脱穀してから、この機械でロール選別します。又その中から手で選別もして、商品によって使い分けします。
⑤焙煎・ティーパック加工
京都・久美浜産 黒豆茶 7g×18袋
黒豆はお茶にする為、大中小、色むらや欠けた豆なども、平均にブレンド焙煎し、粉砕後、ティ-パック加工にて仕上げます。着色料や保存料なども使用しないため、黒豆そのものの風味をお楽しみ頂けます。