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たんぱく質とアミノ酸
たんぱく質は、体内の細胞を生成するために不可欠な栄養素(英語でプロテインといいます)で、エネルギー源としてはたらくほか、ホルモンや酵素類など生理機能を調整するという役割があります。
たんぱく質は体内でアミノ酸に分解されますが、体内でつくることができるものと、できないものに分けられます。体内でつくられないものは、食品から摂取する必要があります。
体内でつくられないもの(必須アミノ酸) |
体内で作られるもの |
イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジンの9種類 | アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、セリン、プロリンの11種類 |
自然界にはこのほか、500種類ものアミノ酸が存在しています。テアニン、オルニチン、タウリン、カゼイン、ラクトフェリン、コラーゲンなどもそのひとつです。
お茶に含まれるアミノ酸「テアニン」
お茶に含まれるアミノ酸の半分以上が「テアニン」です。これは、お茶特有のアミノ酸で、お茶の「旨味」や「甘味」を作り出している成分です。そのほか、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン、セリンなどがあります。
テアニンは、一番茶に特に多く含まれます。また、玉露のように被覆をして日光を遮って栽培することで、アミノ酸がカテキンに変わるのが抑えられます。そのため、玉露は旨味の多い味わいになります。テアニンは、カフェインの作用を穏やかにし、リラックスさせてくれる効果があります。
アミノ酸の溶出性
アミノ酸類は、水に溶けやすく、高温でもよく溶けだします。一方カフェイン(苦味)やカテキン(渋み)は高温でよく溶けだします。そのため、低温でじっくりと抽出することで、苦味・渋味を抑え、お茶の旨味を存分に引き出すことができます。