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2019/06/25

夏越の祓(なごしのはらえ)

6月の晦日(30日)は一年の上半期の締めくくりの日です。

各地の神社では「夏越の祓(なごしのはらえ)」といって、

京都市内の多くの神社でも、この半年間に溜まった罪や穢れを、

茅の輪をくぐって祓う神事がおこなわれます。

そもそも「穢れ(けがれ)」というのは、

仏教や神道における観念のひとつで、

不潔、不浄など清浄でない汚れ悪しき状態のことです。

「けがれ」と「よごれ」の違いは、

「よごれ」は一時的、表面的な汚れであり清浄の行為で除去可能。

「けがれ」は永続的、内面的な汚れであり「清め」などの儀式によって

除去されるよごれ。  だそうです。。。

「茅の輪くぐり」は、神社の境内に茅(ちがや)という植物で編んだ輪を作り、

これをくぐることで心身を清めて災厄を祓って無病息災を祈願するものです。

京都市内でも地域や各神社によってそのやり方は異なりますが、

心身の穢れや災厄の原因となる罪を祓い清めます。

そして、京都では「夏越の祓」には「水無月」という和菓子を食べる習慣があります。

水無月はういろう生地(だいたい3色あります)に、

小豆をのせた三角形が基本のお菓子です。

水無月の上にのってる小豆は悪霊ばらいの意味があり、

三角形の形は暑気を払うために、

平安時代の貴族が冬に保存していた氷を表しているとも云われています。

とにかく、「ちきりや」のお茶と水無月を食べながら、

この半年を振り返り、感謝の気持ちを忘れず、

後半の健康と発展を願いましょう。